帯状疱疹は人によっては痛みがなく痒みだけの症状のこともあります
帯状疱疹は、水疱瘡に罹った時のヘルペスウイルスがもとで起こります。
このウイルスは水疱瘡が治った後も体内に潜伏し、体が弱ったとか、加齢で免疫力が落ちた時に活動を再開し、痛みを伴う赤い発疹が、体の左側、あるいは右側だけに帯状にできます。
また、人によっては左右両方にできることもあります。
この帯状疱疹の特徴は、痒みより痛みの症状の方が強いことです。
かなりの痛みを伴うため、衣服が触れても痛むことがあります。
このような症状が出た時は、早めに皮膚科を受診して、薬を処方してもらうようにします。
また体がひどく弱っている場合は、点滴で薬を体内に入れることもあります。
ただし帯状疱疹に罹ったからといって、すべての人に痛みが出るわけではありません。
中には痒みの症状だけが出る人もいますし、痛みも痒みも全く出ないということもあります。
また症状が軽い場合は、痒みだけという人も多く、帯状疱疹が治りかけてくると、痛みが痒みに変わって来るということもあります。
帯状疱疹は、痛みや痒みを感じたら、すぐに病院に行くのがお勧めです。
少なくとも、発疹が出てから3日のうちに行くようにしましょう。
できるだけ早く治療を受けることで、症状も軽くてすみますし、また、後遺症として起こりやすい帯状疱疹後神経痛という、痛みが残る症状を防ぐこともできるからです。
それから痛みがほとんど起こらず、痒みだけがある場合は、帯状疱疹ではなく他の病気の可能性もあります。
たとえば良く似た症状の蕁麻疹などは、痒みだけが出ることが多く、赤い発疹など共通する点も多いため、間違えやすいこともあります。
またそれ以外の湿疹も、痒みだけを伴うことが多く、軽症の帯状疱疹とまぎらわしいこともあります。
いずれの場合も、まず病院に行って医師の診察を受け、何の病気であるかを診断して、薬を出してもらうようにしましょう。
素人がこれは帯状疱疹だと勝手にきめつけたり、薬を飲んだりしてしまうと、かえって適切な処置が遅れてしまい、重症化することもありますので、大変危険です。